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コンサルの分析スキルの習得には、知財部門が最適かもしれない

2011年01月16日00:55

クライアントの方から良く聞かれる断トツのNo.1は、「そんな分析スキルはどうすれば習得出来るのですか?」ということです。元々技術者時代に分析をきちんと行う習慣は身に付いており、全社のQC改善ケースプロジェクトの師範代の様なこともさせて頂いていたのですが、スキルとしては知財部門で完成系に近づいたと思います。コンサルとしては、専門分野以外でも素早く周辺技術を把握し、クライアント様のR&D部門のプロの方を遥かに超える分析を短時間にしなければなりません。
先ずは、分析の回数について考えてみましょう。通常R&D部門の方でも深堀の分析をするのは月1~2件ですので年間20件程度です。一方、知財部門では年間100件程度の出願業務を真剣に深堀をしていれば、数ではR&D部門の方に負けることは決してありません。さらに、色々な分野の技術に関して分析することも出来ます。

知財部門時代に私のチームのルールとして、「出願業務は発明届出書そのままではなく、自分なりのプラスワンをしてから出願しよう」と全員で決めていました。届出書をそのままを明細書に起こすと元の80%程度しかカバー出来ないだけでなく、発明者が暗黙的に示している発明の本質を見逃すことも良くあります。また、上司としては部下を7/15の記事のMail Boyに育てる訳には行きませんので、出願1件毎に届出書を技術的に分析することを全員に義務付けておりました。但し、無理やりではなく話し合いにて皆で決めましたし、自分の向上代が分かりますので全員楽しそうでした。新入社員でもこんな生活を3年程度過ごすと、R&Dの同期より技術的な分析力やそのアプローチの正確さは確実に凌ぐことが出来ますので、Parent Engineerに立派に育ってくれます。
また、マネージャーとしては部門全部の数百件の出願について、部下のプラスワンが適切か、そして発明の本質は正しく掴めているかを数分で即座に判断しなければなりません。このような毎日がコンサルスキルの習得に役だっていることは疑いがないと思います。
日常にプラスワン程度チョイ足して継続することで、スキルをつけることは出来るものです。

また、私が講師をさせて頂く、1/28の企業研究会様のセミナーもご好評ですが、まだ参加募集中です。
どうぞ、宜しくお願い致します。

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コンサル道と問題解決の実学

2010年12月05日06:38

昨日は元マッキンゼーのパートナーで株式会社フォアサイトアンドカンパニーの代表取締役、そしてビジネス・ブレークスルー大学院大学・教授の斎藤顕一さんを講師役でお迎えした研修を受けました。何とマッキンゼー初の学卒からパートナーまで登りついた方でもいらっしゃいます。

関西弁で親しみやすい口調で、しっかりとポイントを押さえた講義はグイグイ引き込まれていきます。スキルとしては、マッキンゼー発案のMECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)について、正しく理解することが出来ました。例えば、問題解決手法として帰納法または演繹法を用いて系統図・樹形図等まとめた場合は、どこの枝でもMECE「ダブリなく・漏れなく」=「相互に排他的な項目」による「完全な全体集合」ではければならないとのこと等を学びました。分かったつもりでも、ツボを抑えた教えは心に響きます。
問題解決の実学問題解決の実学
(2006/08/04)
斎藤 顕一

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また、コンサルとしては「質問力」、そして「顧客第一主義」でClient Interest FirstやInsight・Impactが重要なことも学び直しました。私のMBAの恩師の元BCGの内田和成先生(同ビジネス・ブレークスルー講師もされておられます)の教えに重なることも多く、『コンサル道』を考える良い時間でもありました。
私のクライアント様の多くも自分で解決する力をつけたいと思っておられますが、そんな時も惜しみなく自分のノウハウを投入して、クライアント様の自立をご支援すべきとの教えもありました。普通ならばコンサルとしてノウハウの流出を恐れてしまいますが、一流のコンサルは進化し続けているのでノウハウは枯渇することはないし、それより多方面での問題解決した経験からの引き出しは何よりも強いものである筈であり、それこそがClient Developmentで長期に継続的な関係となれる根源であり、迷うことはないと確信させて頂きました。

時を合わせるように研究会や公開セミナーのご相談を頂いており、これからもこのブログも含め、皆様の少しでもお役に立てるように、全開・全力で務めさせて頂くことを改めて誓ったのでした。

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特許分析だけで分かることは限られている(3) 【明細書は嘘をつくが、技術やメカニズムは嘘をつかない】

2010年08月16日23:40

右側にTwitterの欄を作成しました。ぼちぼちとつぶやいて行きますので、ご活用して頂き相互コミュニケーションが出来ればと思っております。改めまして、宜しくお願い致します。

さて、以前某研究機関に方に呼ばれてお伺いした時のこと、特許公開情報からテキストマイニングを数年研究されていて、どうも結果が出てこないということで私に相談となったご様子。

ここには特許分析の重大な落とし穴が隠されています。つまり、明細書から解決手段は読み取れるとしても、企業が一番知りたい真の「課題」=論点は直接明細書から読み取り難いということです。
各社、各特許事務所や各明細書の担当者、それに発明者によって「課題」の記載方法はまちまちであり、例えば、以前ご紹介した著作本の有機ELディスプレイの分析の事例についてお話しすると、寿命や耐久性といった広い概念の課題が一般的ではありますが、中位の概念として断線・短絡・ショートから暗点が発生いったものから、もう少し詳細に有機層の剥離、未接着等々と同じカテゴリーでも色々な記載が混じり合っています。
加えて、特許事務所や知財担当者(時には、発明者自身も)が真の課題を捉えていない場合も多くあるようで(勿論、明細書は特許が登録できれば良いので、戦略的にそこまで明確に記載しない企業も一部あると思いますが)、このような曖昧で広い表現の記載が多いものと推察されます。
明細書は嘘をつくというのは言い過ぎかもしれませんが、明細書を鵜呑みにせずに読み、自ら技術的な真の課題を究明する必要性があります、なんせ、技術的な課題やメカニズムは同じ開発をしている企業間では普遍的で、どこの企業においても発生しうる事象であり、メカニズムは決して嘘をつくことはありません

一方、事業部やR&Dの技術者としての特許分析への期待としては、競合他社は具体的に技術的に何を課題として、どのような点を問題点と把握して、何をブレークスルーするための取り組んでいるのか、といったところが欲しいところです。
しかし、前記のような広く曖昧なレベルでの課題の記載がダイレクトな分析の障壁となっています。その障壁の克服には、現状のテキストマイニングの分析レベルに頼ることだけでは厳しいのです。
そこで、明細書の記載から真の「課題」=論点を人力により解読することが必要となります。

では、どうすれば良いかは、次回また・・・。

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特許分析だけで分かることは限られている(2) 【バリュードライバーの選定】

2010年08月07日23:41

前回は、特許分析には限界があるということをお話しました。
私のクライアント様は企業の知財部の方だけではなく、企業のR&D部門の方、投資銀行やファンドの方のこともいらっしゃいます。つまり、出願するための分析だけではなく、M&A等の数十億・数百億の投資に際しターゲット企業の技術のポジショニングやシナジー、リスク等をDue Diligenceという分析・評価を通じてきちんとお示しする使命があります。Due Diligenceの成果物である報告書は時には100ページに及ぶこともありますが、実際の意思決定の際の経営会議で使われるKey Slideはたった1枚です。逆に言えば、お伝えすることを渾身の1枚に落とし込むことが出来なければ検討が不十分ですし、プロとは言えないと肝に銘じています。

では、特許分析の成果物の場合は如何でしょうか? 一般的にはパテントマップを何枚も連ねて、出願の有り無しから傾向をだらだら考察して、明確な結論が無いことが殆どだと思います。これではクライアント様の意思決定のサポートをすることは出来ません。では明確な結論を導けないのでしょうか? それは、事業の業績に供するバリュードライバーをきちんと把握してから特許分析をしていないからです。
また、このバリュードライバーは特許分析だけから選定出来ることは殆どなく、事業分析や環境分析からしか導き出せません。また、Due DiligenceのKey Slideにはバリュードライバーの選定は必須で、通常はバリュードライバーを2軸程度のグラフや表にまで落とし込むことが重要です。

先日ある企業の方から、「このKey Slideのようにグラフの2軸への絞り込みが大切ですよね」とバリュードライバーの重要性に同意して頂き、導き出すコツはあるのですか?と聞かれたのですが、「知識と経験」、そして、以前お話した「論点思考」や「仮説思考」を基軸として頭で汗をかくことを習い性にすることだとお答えしました。


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特許分析だけで分かることは限られている(1) 【特許分析限界説】

2010年08月03日15:57

暑中お見舞い申し上げます。
連日の猛暑で、私は公私共々バテ気味ですが、如何お過ごしでしょうか?

先週は色々な企業の方々とお話する機会があり、特に特許分析ついて議論をさせて頂きました。最近は自社で特許分析部門や分析会社をお持ちの企業様からも、自社での分析結果やR&D上の仮説について、第三者としての視点で検証して欲しいとのご要望があります。

さて、その際に気をつけていることには、特許分析には限界があるということです。前々回の「知財分析の前に、事業の情報収集力を」というblogでも触れましたが、知財分析業者の方が特許情報分析と企業の株価や価値をそのまま関係づけようとされておられますが、これには大きな無理があると言わざるを得ません。何故ならば、企業のR&D活動は、特許等の知的財産権とされていない資源やその資源を使った活動が、勝ち組の企業活動を下支えしていることが多くあるからです。言い換えると、ブラックボックスとされていたり、事業活動に密接に紐付けられていたりしておりしており、そのような企業に独自に根付いた活動は、他社からの模倣は非常に困難ですので、特許等の知的財産として権利化して抑止する必要はそもそも無いので当然権利化されておらず、特許等からは分析は不能です。 具体的には、トヨタ自動車の生産方式、Intelのプラットフォーム技術、自転車部品のシマノの冷間鍛造技術やシマノ商法と言えばイメージが湧く方が多いかもしれません。(この関係をドクター論文として頑張って研究中です!)

さらに、資源を製品化するまでのR&Dが健全として活動で行われているか、障害やジレンマが発生して死の谷や魔の川に陥らないか等の、「R&D活動の健康診断」も重要なバロメーターです。 この部分も分析業者の方が殆ど分析されておられないのが実態だと感じております。幾ら優れた技術を持っていても製品化や事業化までのR&Dに障害があっては時間・費用が嵩んでしまい、ついには他社の追随を許してしまい事業価値が没却してしまいます。このR&D活動の健康診断については、「M&Aを成功させるデューデリジェンスのことがよくわかる本 (中経実務Books)」を弊グループ会社の共著にて出版させて頂きましたが、私も『第12章 知的財産デューデリジェンス』で、有機ELディスプレイ分野で特許分析からある企業のR&D活動上のジレンマを把握してR&Dの方針の変更を予想していたのですが、その後の展示会等で弊分析通りに方針転換をしたことに少しだけ触れておりますので、ご興味のある方はお読み頂ければ幸いです。
また、企業様からご依頼がありましたら、詳細な説明資料をご提示することも可能ですので、遠慮なくご連絡を頂くたく存じます。
M&Aを成功させるデューデリジェンスのことがよくわかる本 (中経実務Books)M&Aを成功させるデューデリジェンスのことがよくわかる本 (中経実務Books)
(2010/02/26)
新日本有限責任監査法人 事業開発部新日本アーンスト アンド ヤング税理士法人

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次回は、「特許分析だけで分かることは限られている②」として、分析に重要な【バリュードライバーの選定】についてお話します。

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プロフィール

山崎 忠史 (渾称:ただす隊長)

Author:山崎 忠史 (渾称:ただす隊長)
会計系コンサルティングファームにて、上場企業を中心とした知財戦略支援のアドバイザリーやコンサルテーション、M&A等の知財・技術のデューデリジェンスやバリュエーション等の価値評価・価値算定の業務に従事。特に、特許情報や事業情報等から技術ロードマップ作成しての詳細なR&D分析が得意。

大手メーカーでの開発部門や知財部門のマネージャー(2社)を歴任した経験を生かしつつ、三位一体の戦略(事業戦略・技術開発戦略・知財戦略)に「競争戦略」を切り口とした新しい知財戦略思想とイノベーションの関係を、コンサル実務とアカデミックの両面から問い続ける毎日。

・早稲田大学ビジネススクール(MBA・夜間主)・市場競争戦略モジュール(内田和成ゼミ)卒
・東京工業大学 イノベーション研究科、イノベーション専攻、博士後期課程(田中義敏ゼミ)在学中
・技術士(機械部門)

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