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特許庁、平成23年度から知財プロデューサー派遣による特許高度活用事業を展開

2011年01月19日17:30

昨日の日経BP知財Awarenessに首件の記事が掲載されております。過去特許庁主管の元で「イノベーションと知財政策に関する研究会ワーキンググループ」等の委員の方々で議論された結果を踏まえ、知財プロデューサー派遣による事業展開になったのだと理解しています。

しかし、個人的には下記2点で少し違和感を覚えました。
まず、ネーミングがイノベーション・プロデューサーではなくて、知財プロデューサーなのか、知財の位置づけが不明確なような気がしています。
また、「プロジェクトの研究開発テーマ群に将来必要となる可能性の高い“穴”が無いかを検討し、必要ならば研究開発テーマを再考するなどの研究開発戦略の修正する」、となっておりますが、そもそも勝てそうにない筋悪な開発テーマや開発プロセスについては、初期段階で事業・技術や知財情報分析からきちんとダメ出しをして、勝てるような筋の良い研究開発戦略やイノベーションシステムやビジネスシステムの示唆出しをすることが大前提だと思います。「木を見て、森を見ず」では、プロデューサーとしては失格でしょう。

知財は所詮ビジネス上の一つのツールに過ぎません。知財情報をどのように活用するのか、そして知財権の障壁形成がどのように事業に有利なインパクトを付与するのかというシミュレーションがないまま、取り敢えず出願戦略をすることでは大きなゲインは望めず、従前の知財戦略と大差がないと思います。
また、知財権以外でもブラックボックス化や顧客との絆の形成、ビジネスシステム(ビジネスモデル)での優位性、イノベーションのエコシステムの継続可能性等の障壁形成手段を複数考えてから、知財面でのシナリオを選択すべきです。

我が国の知財創造サイクルは依然として廻らないまま10年を迎えようとしており、 『知財があれば何とかなる』、といった幻想はそろそろ払拭する時期ではないかと思います。知財活用の本質は、イノベーションやビジネスシステム上の障壁形成をサポートすること(主ではなく従、そして、あくまでツールです)、当該プロジェクトにおける知財の位置づけや立ち位置の定義から知財プロデュースは着手すべきと思います。

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プロフィール

山崎 忠史 (渾称:ただす隊長)

Author:山崎 忠史 (渾称:ただす隊長)
会計系コンサルティングファームにて、上場企業を中心とした知財戦略支援のアドバイザリーやコンサルテーション、M&A等の知財・技術のデューデリジェンスやバリュエーション等の価値評価・価値算定の業務に従事。特に、特許情報や事業情報等から技術ロードマップ作成しての詳細なR&D分析が得意。

大手メーカーでの開発部門や知財部門のマネージャー(2社)を歴任した経験を生かしつつ、三位一体の戦略(事業戦略・技術開発戦略・知財戦略)に「競争戦略」を切り口とした新しい知財戦略思想とイノベーションの関係を、コンサル実務とアカデミックの両面から問い続ける毎日。

・早稲田大学ビジネススクール(MBA・夜間主)・市場競争戦略モジュール(内田和成ゼミ)卒
・東京工業大学 イノベーション研究科、イノベーション専攻、博士後期課程(田中義敏ゼミ)在学中
・技術士(機械部門)

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