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エプソンの勝てる知財戦略@嶋口・内田研究会(前編)

2011年02月19日18:30

先日の2/15の嶋口・内田研究会は、セイコーエプソン株式会社 業務執行役員常務 知的財産本部長 弁理士 上柳 雅誉 様から「知的財産戦略の最前線」 ~勝てる知的財産と中国知財事情~についてのお話をお伺いしました。
本日はその前編として、「勝てる知財戦略」の部分について書かせて頂きます。
当研究会はマーケティングに興味がある参加者が多いので、知財とは馴染みのない人にも分かり易く、制度の趣旨の概要、最近の問題点に照らしてご説明して頂きました。
知財コンサルの私にも大いに参考になることがありましたので、備忘録として書かせて頂きます。どれも重みのあるお言葉ばかりです。

・活用出来る特許と出来ない特許がある。
・知財は社長を助けるのが役目 =既存事業の永続的発展、新規事業の促進、最後に知財収入
・知財は、一旦始めた開発でもダメならば引導を渡す ⇒弊方の言う、筋悪R&Dには知財が警鐘をならすと同意(1/19記事)。
・権利行使には、必ずリアクション(カウンター訴訟、無効化、非侵害主張、営業への圧力、業界ぐるみの反発)があるので、圧倒的は強さが必要 ⇒弊方の言う、完璧な知財戦略でなければ活用ができない(6/27記事)オセロを全部ひっくり返すための完璧な知財戦略(5/28記事)。
・よって、ライセンスは、敵を作り、市場を小さくする可能性があり、短期的には良さそうだが、長期的な効力は?
・ライセンス(クロスライセンス含む)時はどこまで出して、どこまで守るのかのポリシーが重要 ⇒弊方の言う、戦場のフェアゾーン決めが重要(5/27記事)
・野球と同じでチーム全員=ポートフォリオ全体の質を上げる、そしてシステムで担保
・目指す姿:事業化するときは知財で既にNo.1

日本でも有数の知財活動と言われているエプソンの知財活動の源泉は、ドルフィン活動等のR&D密着活動とも言われておりますが、クォーツ腕時計→事務用プリンター→個人向けPC用インクジェット・プリンターの分野で知財の貢献もあっての事業の次々の成功体験までの活動が今日も企業風土として生きて続けているからだと思いました。
そんな貢献を知財から支えた上柳さんは「まだまだ知的資産経営とは言えない」と、もっともっと上を目指しておられます。直接お話しをお聞きして、やはりトップ企業の中でも一歩先を行っているなと感じました。

さて、エプソンのビジネスユニットとしては、プリンターやプロジェクター等の花形の情報機器部門が売上の約69%、一部をソニーに譲渡してしまいましたがディスプレイや半導体等の電子デバイス部門が約24%、そしてウォッチや光学・FA機器等の精密機器部門の約6%の3つがあり、垂直統合的なビジネスユニットの構成となっております。上記のように、現在までは情報機器を中心とした単一ビジネスユニットでの成功体験でしたが、今後は3つのビジネスユニット間の垂直統合のシナジーを、知財権やブラックボックス化をツールとして、ダイナミックにどのように競合との障壁を形成するのか、エプソンの知財戦略にも注目してみたいと思っています。

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プロフィール

山崎 忠史 (渾称:ただす隊長)

Author:山崎 忠史 (渾称:ただす隊長)
会計系コンサルティングファームにて、上場企業を中心とした知財戦略支援のアドバイザリーやコンサルテーション、M&A等の知財・技術のデューデリジェンスやバリュエーション等の価値評価・価値算定の業務に従事。特に、特許情報や事業情報等から技術ロードマップ作成しての詳細なR&D分析が得意。

大手メーカーでの開発部門や知財部門のマネージャー(2社)を歴任した経験を生かしつつ、三位一体の戦略(事業戦略・技術開発戦略・知財戦略)に「競争戦略」を切り口とした新しい知財戦略思想とイノベーションの関係を、コンサル実務とアカデミックの両面から問い続ける毎日。

・早稲田大学ビジネススクール(MBA・夜間主)・市場競争戦略モジュール(内田和成ゼミ)卒
・東京工業大学 イノベーション研究科、イノベーション専攻、博士後期課程(田中義敏ゼミ)在学中
・技術士(機械部門)

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