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デバイスの高機能カスタマイズ VS アプリonプラットフォーム  ~昨朝の日経新聞:HOYAやルネサス、国内集中生産を見直し~

2011年05月27日00:23

昨朝の日経新聞の1面に、「~HOYAやルネサス、国内集中生産を見直し:高シェアの電子部品・素材 海外拠点にも分散~、日本メーカーがリスク分散のため、国内に集中している高機能部材を海外で生産する」、との記事が出ていました。
また、「世界の自動車、電機メーカーなどは震災前から、リスク回避のため1次取引先の複数化を進めてきた。「ピラミッド型」の調達網をつくったはずだったが、高機能部材は供給できる企業が限られるため、2次取引先以降は調達先が減る「たる型」になっていた」と指摘し、「海外移転で技術流出のリスクは高まりそう」との懸念点も示唆されています。
また弊ブログの4/30では、『技術流出を想定し、ノウハウ管理を含めたポートフォリオとしての周到な知財戦略を実行しておいた企業のみが、企業活動の選択枝を狭めることなく、直ぐに海外への移設を検討出来ると言っても過言ではない』と同様の論点を挙げていました。

では、ティア2~3(2次・3次下請け)のデバイスメーカーが高機能のカスタマイズ製品を海外移転するだけで事は収まるのかというと、そうではないと予測しています。例えば、OEMメーカーとしても、今回の教訓から今後はカスタマイズ製品を極力使わない方向に進むでしょう。今まではエンジン用のECU(Engine Control Unit)用のチップ、ミッション用のチップ等はそれぞれカスタマイズされた形で設計製造されてルネサス社等で高性能部品として製造されていました。
数年前までは、携帯電話もカスタム化されたデバイスが多用されてきましたが、iphoneやAndroid等の登場によって統合処理の可能な汎用的なチップを使いこなし、その上にプラットフォームを形成し、アプリケーションで処理する方法に方針転換がされてきています。
デバイスの高機能カスタマイズからアプリonプラットフォームへの方向は、携帯やゲーム度同様に統合制御のリンク先が多くなる自動車においても進むと考えています。第1にEV/PHV(電気自動車/プラグイン・ハイブリッド車)により電装系の統合制御システム、第2にテレマティクスと前記統合制御をリンクしたプラットフォーム、第3にスマートメーターやスマートグリッド等とのリンクしたプラットフォームが必要なことが理由です。最近トヨタ自動車がマイクロソフトやセールスフォース・ドットコムとの提携はこのような動向を提携という形で先取りしようということだと思います。

また、バージョンアップや機能追加やロジック修正もアプリ上で実施すれば、バードを変更することなく(若干の)性能向上やUI(User Interface)変更による利便性が向上するからです。
でもそうすると、日本の自動車OEMのコアテクノロジーであった刷り合わせの技術資産は衰退してしまい差別化も困難となり、EMS(Electronics Manufacturing Service)のようなアッセンブリーメーカーにならないよう、車好きの私は心から祈っています。
そこで、サプライチェーンの再編と同時にオープンイノベーションを軸とした知財戦略+R&D戦略はさらに重要な位置づけになると思います。

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山崎 忠史 (渾称:ただす隊長)

Author:山崎 忠史 (渾称:ただす隊長)
会計系コンサルティングファームにて、上場企業を中心とした知財戦略支援のアドバイザリーやコンサルテーション、M&A等の知財・技術のデューデリジェンスやバリュエーション等の価値評価・価値算定の業務に従事。特に、特許情報や事業情報等から技術ロードマップ作成しての詳細なR&D分析が得意。

大手メーカーでの開発部門や知財部門のマネージャー(2社)を歴任した経験を生かしつつ、三位一体の戦略(事業戦略・技術開発戦略・知財戦略)に「競争戦略」を切り口とした新しい知財戦略思想とイノベーションの関係を、コンサル実務とアカデミックの両面から問い続ける毎日。

・早稲田大学ビジネススクール(MBA・夜間主)・市場競争戦略モジュール(内田和成ゼミ)卒
・東京工業大学 イノベーション研究科、イノベーション専攻、博士後期課程(田中義敏ゼミ)在学中
・技術士(機械部門)

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